ガットと農業の関係 8
関税に比べてやや雑然とした印象を受けますが、それは事柄の性格上通商政策の内容がいちじるしく多岐にわたっているためです。
それよりも、むしろ問題は次の点にあるのです。
通商協定の場合、原則として一応各種障害の除去・禁止をうたいながら、実はその内部に実にさまざまな例外措置が設けられています。
たとえば、数量制限の一般的禁止は通商協定の中核をなす規定です。
しかし、ガットはそうした原則の表明と同時に、その内部に農水産物の特例、国際収支難による特例、開発途上国の特例、緊急措置による特例、ウェーバーによる特例などの各種の例外措置を設けています。
ガット規定が難解をきわめている一つの理由は、こうした各種の例外措置がさまざまな条件を付したうえで広く認められていることによるものです。
こうして通商協定としてのガットは原則と例外が並存するきわめて複雑な体系をなしており、原則は原則としながらも各種の抜け道が用意されているのです。
この点はガットの現実妥協性を示すものであり、いわゆるガット・プラグラマティズムとして後に改めて問題にするでしょう。
いずれにせよ、このようにガットの通商政策に対する規制は、関税に比べてはるかに緩やかなものとなっているのです。
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